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作業について

現在、あゆみ工房で行っている主な作業は「解体作業」と呼ばれ、カレンダーや手帳の紙、金属、ビニールなどの資源を分別する作業です。

この作業は「取る」「外す」「剥がす」といった内容であるため、分けたものの形状が多少破れていたり、くしゃくしゃになっていても問題はありません。そのため、手先が器用でない利用者もこの作業に従事することができます。

また、単調な仕事ではありますが、自分のペースでできることもこの作業の良い点です。

利用者の中には「仕事」という概念でしっかり取り組んでいる方もおり、これが当施設に通うモチベーションにつながっていると思います。

しかし、生活介護施設の作業には課題も存在するのが現実です。

生活介護施設にはさまざまな方が通所しているため、作業能力に差があります。緻密さが求められる作業、衛生面に配慮が必要な作業、自己判断が求められる作業、複雑な工程の作業、正確さが求められる作業などがあり、人によってできる作業が異なるため、一律の作業を提供することが難しいという問題があります。そのため、できる作業があまり多くありません。

実際、当施設で行っている解体作業も、職員が事前に作業がしやすいよう準備をしたり、分別を行ったり、細かい部分は職員が全面的に担当するなど、比較的簡単な解体作業でも工程の5割から7割程度は職員が行っています。それでも身体機能などの課題がある利用者さんは作業を実施することが難しい現状にあります。

基本的に生活介護は生活の延長を支援するものであり、作業にどの程度重きを置くかは各施設によって異なると思います。当施設でも日中活動の一環として解体作業を行っていますが、作業のスピードや正確さ、また利用者全員ができるようにすることには重きを置いていません。

しかし、作業を通じて利用者の新たな才能を発見することもあり、支援員としてその喜びを感じられるよう、作業に関する支援を工夫し続けたいと思います。